ストックフォトを始めたいけれど、どのように始めればいいのか分からない人は多いのではないでしょうか。
今回は、ストックフォトとはどのようなものか、どれくらい稼げるのか?どのように始めるのかについて解説します。
秀美:「今回、ストックフォトについて解説する佐藤秀美です。」
秀美:「私は会社員ですが、ストックフォトを副業にしています。稼いでいるお金は毎月30,000円ほどでしょうか。あまり大きなお金ではありませんが、お小遣いとして役立てています。」
ストックフォトってなに?

ストックフォトは、簡単に言うと多くの写真を配信するサイトです。
例えばカフェのウェブサイトを作るとき、ランチをする女性2人組の写真が必要になります。通常であればモデルを2人手配して、実際にカメラマンとカフェへ一緒に行って撮影をしなければいけません。でも、これには、予算がかなりかかってしまいますよね。
しかし、ストックフォトを使うと撮影に行く手間も費用も省けます。膨大な量の写真から、イメージに合う写真を選んで使用することができるからです。フォトストックに支払う使用料は運営する会社によって違いますが、無料から6000円くらいでしょう。
つまり、写真がほしいけど撮りに行く時間がない企業や個人が、ストックフォトを利用して、手軽に必要な写真を購入するというサービスです、簡単に言うと、写真のマッチングサービスのようなものと考えていただければ分かりやすいと思います。
ストックフォトは、大きく分けて次の2つです。
有料配信のストックフォト
ストックフォトの多くは有料で写真を配信しています。
代表的なところでは、ピクスタ、アマナイメージズ、Adobeストックスなどです。これらのサイトでは、写真の大きさによって写真を使用ときに払う料金が違います。
ピクスタ:https://pixta.jp/
アマナイメージズ:https://amanaimages.com/
Adobeストックス:https://stock.adobe.com/jp/
基本的に大きな(鮮明な)写真であるほど使用料が高い。または、貴重な写真ほど使用料が高いと考えてオッケーです。使用料で得たお金は、サイトの運営費や写真を提供したカメラマンに配分されます。
無料配信のストックフォト
一方、無料で写真を配信しているストックフォトもあります。
代表的なところでは、ACフォト、ソザイング、足成などです。これらのサイトで配信されている写真は、原則的に無料で写真を使用することができます。収益は別途用意された有料会員サイトからの利用料や、サイトの広告収入から得ています。
ACフォト:https://www.photo-ac.com/
ソザイング:http://sozaing.com/
ストックフォトって稼げるの?
ストックフォトがどういったものか分かっていただけましたか。次は、ストックフォトを副業にして稼げるのかについて解説します。
ストックフォトには有料と無料の2種類ありますが、稼げるのは「有料配信のストックフォト」です。
有料配信のストックフォトの料率
先に、有料配信ストックフォトの一つである「ピクスタ(PIXTA)」での料率を見てみましょう。
ピクスタ(写真・イラスト素材が購入された場合のコミッション率)
通常コミッション率 | 独占販売設定の作品が購入された場合 | |
一般クリエイター | 22~42% | 30~48% |
専属クリエイター | 30~53% | |
人物専属クリエイター | 42~58% |
ピクスタでは、3種類のクリエイターが設定されています。
「一般クリエイター」を見てください。通常コミッション率は22~42%となっています。これは提供した写真が1,000円(※1)で売れたとき、コミッション(※2)は、220円~420円(※3)となります。
※1.使用料は写真によって変わります。
※2.配信した人が稼げるお金
※3.手数料などは省略しています。
コミッション料が変動するのは、クリエイターが過去1年間で提供した写真の数や稼いだお金によって変わるからです。
また、独占販売設定の作品は、ピクスタだけでしか配信していない写真のことです。独占配信にすると、料率を30~48%にできますが、他のストックフォトでは配信することができないようになります。
専属クリエイターは、ピクスタでしか配信をしていないクリエイターのことで、人物専属クリエイターは、専属かつ人物の写真をメインにするクリエイターのことです。どれも料率が上がります。
無料配信のストックフォトの料率
次に無料配信ストックフォトの「ACフォト」の料率を見てみましょう。
通常コミッション料 | 人物が特定できる作品が購入された場合 | |
一般クリエイター | 2.75円 | 5円 |
前項の「ピクスタ」とは違い固定報酬です。見ての通り、有料配信ストックフォトとクリエイターが手にできるお金に大きな差があります。
有料配信のストックフォトのほうが稼げそうに見えますね。でも……、
確かに、1枚あたりで稼げるお金を見ると、圧倒的に「有料配信のストックフォト」のほうが多いです。
でも、考えてみてください。あなたがストックフォトで配信されている写真を使うとき、有料と無料があればどちらの写真を使いますか?もちろん無料の写真ですよね。多くの人が同じように考えているようで、無料配信のストックフォトのほうが使用される枚数が高いです。
実際に私は、両方の種類のストックフォトに写真を提供していますが、無料の写真ほうが配信される数が多いです。
具体的にいうと、直近の月で無料配信では2400枚以上も使用されましたが、有料配信では60枚ほどしか使用されていません。40倍以上の差があります。
ただし、この枚数を金額換算にすると次のような結果となります。
無料配信ストックフォト 2400枚×2.75円=6,600円
有料配信ストックフォト 60枚×400円(※4)=24,000円
※4.1枚あたりの単価は平均値です
金額換算すると、有料配信のストックフォトのほうが多いのです。
有料配信と無料配信でどちらがお得?
このように、稼げるのは有料配信のストックフォトですが、無料配信のストックフォトにも良い点はあります。
先に説明したとおり、有料配信では使用される写真の量が少ないです。これは、使用料を払ってでも写真を購入したいという企業・人物が少ないからです。
当たり前ですが、同じような写真で無料のものがあれば、多くの人はそちらを使用しますよね。最近では、無料でもクオリティが高い写真が多く、クオリティの差は縮まっています。
「年々、無料配信サイトを使用する人の数は増えています。」
さらに、有料配信のストックフォトは写真の審査が厳しいです。ただスマートフォンで撮影した写真を配信しようとしても、まず審査で弾かれるでしょう。
審査に通るには、一眼レフカメラで撮影し、専用のパソコンソフトで写真を加工する必要があります。それでも、似たような写真があれば審査は通りませんし、もし通ったとしても誰かが購入する保証はどこにもありません。
プロのカメラマンがモデルを雇いスタジオで撮影した写真を提供している人もいます。もちろん、カメラの機材にお金はかかりますし、モデル代やスタジオ使用料などもかかります。
ストックフォトで100万円以上のお金を稼いでいる人もいますが、ほとんどがこういった人でしょう。
一方、無料配信のストックフォトはそこまで審査が厳しくありません。スマートフォンで撮影した写真を、加工せず審査に通ることもあります。
セリフ:有料配信で審査に落ちた写真が、無料配信のストックフォトで審査に通ることもあります。
もちろん、1枚あたりで得られるお金に大きな差はありますが、とにかく副業にしたいという人は、無料配信のストックフォトから始めてみてはいかがでしょう。
<h2>ストックフォトはどうやって始めるの?</h2>
では、ストックフォトを副業とするには、どのようにすればよいのでしょうか?
まずはクリエイターとして登録する必要があります。登録方法はストックフォトによって若干変わりますが、ほとんどサイト内からプロフィールなどを記入して登録します。
ピクスタ(クリエイター会員登録(無料))
https://pixta.jp/users/new/contributor
ACフォト(写真ACクリエイター登録フォーム)
https://www.photo-ac.com/creator/auth/register
初めての場合、無料配信から始めることをオススメしますが、写真のテクニックに自信のある人は、有料配信のストックフォトから始めても良いでしょう。
ストックフォトまとめ
最後に、ストックフォトを副業とするにあたり、稼ぐコツを教えます。
それは、「個性的な写真を撮ること」です。副業として始める以上、カメラの機材やテクニック、写真にかけられる予算では、プロのカメラマンにかないません。
それならば、写真の質で戦うよりも個性で戦ったほうが現実的です。
あなたにしか撮れない写真はありませんか?
あなたの家の近くの隠れた名所、あなたしか持っていないような物、あなたにしか作れない物などを撮影してみてください。
最初に言ったとおり、ストックフォトは「マッチングサイト」のようなものです。あなただけの個性を写真にして提供すれば、必ず需要があるはずです。